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油田新聞_2015.07.07

シリア問題

3年前、日本人ジャーナリスト山本美香さんがシリアで銃に撃たれ、死亡した事件ありました。当時、シリアの内戦の状況が日本に一挙に流れ、人々の関心を寄せました。

ところが、わずか3年で人々の記憶からすっかり忘れ去られました。

今は、ニュースにさえもシリア問題は取り上げていません。

日本の低い関心とは真逆にシリア内戦はいまだに続いていてISISまで加わり、もはや内戦だと言いきれなくなりました。

私は以前からイスラム諸国が好きでシリアに旅をしたいと考えた事があり、興味を持っています。(もちろんテロリストの集まりISISではありません)

そういうことでたまにシリアのニュースをネットで検索し、見ています。

以前、YOUTUBEの動画でシリアの現状を見たことがあります。

かつて都会だった町が空爆や迫撃砲、戦車等の砲撃で瓦礫の山になっていました。

また、銃に撃たれ死んだ遺体や砲撃にやられて遺体がずらりと並んでいました。

アクション映画でよく見る銃撃シーンとは違い、あまりにもリアルし過ぎて恐怖を感じる程でした。

11年前、韓国で軍事訓練を受けたときに聞いた話のですが、

銃に撃たれると体に一直線の小さい穴が開くのではなく、肉が飛び散り、骨は粉々になり、ものすごい大きい穴があくそうです。つまり銃に撃たれると体は満身創痍になるということです。(もちろん銃の口径によりますが・・・・)

実際、シリアの動画では銃に撃たれた遺体や実際撃たれる映像までありました。

こんな動画を平然と流していいのかという疑問を持つ一方、人の残忍さに怒り覚えました。

ひょっとしたら隣人同士だった人々が殺し合い、抵抗もできない子供とお年寄りも銃で撃ち殺す映像は目を疑うほどです。彼らはきっとお互い正義と信念をもって戦っているはずですが、場合によっては一番危ない感覚だと改めて感じました。

ところが世界の警察だと自ら謳えているアメリカは、シリア問題に異常なほど静かです。

一説によれば、イラクには石油があるが、シリアには何もないということから見て見ないないふりをしているとか、イラク戦争が失敗だった事から世界の世論に叩かれ、また戦争を起こすことができないとか、イラク戦争で多額の負債を残したから再び戦争するお金がないという様々な説があります。これが事実かどうか別として正義の国アメリカ(自ら正義の国だと勝手に主張しているだけ)が損得を天秤にかけていることは間違いありません。

そしてアメリカ以外、世界の国々もシリア問題には消極的です。人の生存権すら許されないシリアの問題は対岸の火事のようでむしろ避けているのではないかという疑いすらあります。

今後シリア戦争がいつまで続くかより、世界の国々がいつまでシリアを無視できるか注目すべきです。

(A. H.)


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