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安保法案強行採決(ゆ)

昨日、良識の府「参議院」の特別委員会で「安保法案」が強行採決されました。明らかに憲法違反のこの法律、日本の立憲主義が危ぶまれます。

夏に公開された「日本のいちばん長い日」を見て、半藤利一の「昭和史」を読み返してみると、なんだか今の時代、この時と似ていやしないか?!と思わせます。あの時だって、戦争には反対する人々は大勢いたのでしょうけどね。それよりも戦争をしようとする国民の後押しが軍部に力を与えていたのは間違いありません。当時の軍部指導部や政治家、官僚、あんなやつらのせいで、日本人のみならず世界中の人々を不幸にしたあの戦争のことを思うと、『昭和史』を読めば読むほどバカバカしく、腹立たしくなります。度を越して悲しい気分になってきますよ。この時の日本人と今の日本人は本質的に同じです。だから、なおさら悲しい。何も変わっていないから。

さて、後世の人が今を書いたらどうなるのか。きっと恥となる時代になるでしょう。

安保法案より今日の晩御飯の方が悩ましいと答えたおばさんのコメントを流すNHK。民意がそこにあるとは思えませんが、こうして可決されてしまうとなると、国民の課題としの関心は低いのだと思います。

それよりも先日の世界株価暴落やアメリカの金利引き上げによる日本の経済への影響。景気回復なのかと思わせます。ただ多くの国民が反対したのは間違いありません。反対表明の仕方やタイミングが合わなかった。潮目を変えることができなかったのです。これが悪い方悪い方へといく戦前と似ているんですね。

今回は、安倍首相は、そういう意味ではうまかった。珍しく、戦略的であったように思います。

さて、これをどう変えていくか、野党も含め反対を表明した人々は、長期的視野に立ち、考えないとなりません。川が決壊したからもうお仕舞いだ、と思考停止するのではなく、いつだって未来は変えることができるのですから。

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