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油田新聞_2015.12.01

日本のプライド

戦後、焼け野原から目覚ましい発展を遂げ、日本を世界に類を見ないことだと

絶賛している日本人。 そのめざましい発展を可能とさせたのは、日本の職人精神と優れたものづくりに

あるそうだ。 実際、日本には優れたものが多く、もの作りに対しプライドを持っている日本人が

多いようだ

だが、異常なプライドを持っている人も多くいると感じるのはなぜだろうか

よく言われるのは、 日本は細かい部分までミリ単位で物を作るから外国の物と違う。 驚くのは、もの作りに従事していない人が自信を持って言えることだ。 自国の物にプライドを持っていることは決して悪いことではないが、 逆に言うともの作りに対し盲信とも言える。 最近、異常に日本を自画自賛する本が出回り、テレビまで自画自賛する番組が増えた。 中に和風総本家という番組だが、かなり違和感を感じる。 本心を言わせてもらうとこの番組はとんでもない茶番劇だ。 その理由はまず、情報の伝え方にある。 簡単に話すと視聴者に短編的な情報ことしか伝えていない。 外国のモノと比べて日本のモノが優れているなら、具体的にどの部分が優れているかを

外国のものと比べて説明をしないといけない。 けれども、日本のものの作り方しか紹介しない。 シンプルに考え、日本のモノが外国のモノより優れているならば、 以下の通りで立証と議論をしないといけない。

1 世界各国にはどんなモノが存在するのか 2 外国のモノはどんな特徴とスペックを持っているか 3 日本のモノと比べ、どう違うか 4 具体的に外国はどんな風に作っているのか 5 ユーザーにアンケート調査を行い、使用感や満足度はどちらが高いのか

だが、和風総本家は1番すらまともに立証できない。 つまりこの番組はただの娯楽番組に過ぎないのだ。

ところが、こういった番組に影響される日本人がいることだ。 だいたい、戦後、焼け野原から目覚ましい発展を遂げた国は 日本だけじゃないことに気づいていない人も多い。

また、日本の電化製品が海外で売れなくなった理由が、 安いアジア諸国の物に価格競争負けたからだと言う人が多い。 だけど最近、大手企業の製造工場は人件費が安い海外にあることが多い。

なのになぜ価格競争に負けるのか? これは、海外の事情を勉強もしないで高機能、高品質なら絶対売れると思う

頭の固さにある。 例えば、テレビ一代を買えるかもわからない貧しい国に日本が誇る高機能、

高品質は絵に書いた餅だ。むしろ、そんなに機能が必要なのか? テレビなら映ればいいと思うかもしれない。 アジア諸国はその国の事情に合わせ余計な機能を省いたから安い値段に抑え、

その国の人が実際買えるようにしたからである。

これから、アジア諸国の生産能力や品質はますます伸びると予想される。

そういった中、日本はどんな立場で急成長するアジア諸国とどう向き合うのかに

注目すべきだ。

( A. F. )

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